こんにちは、イケッチです。
今回は、11月6日にAMDから発売されたCPU
AMD Ryzen 5000シリーズの「Ryzen9 5950X」使用レビューをしていこう。
発売日に入手することができ、実際に私が2週間、「仕事」と「ゲーム」で使ってみた。
「Ryzen9 5950X」について
「Ryzen9 5950X」とは?
AMDが設計・製造したCPUで、Ryzen 5000シリーズプロセッサーの最上位機種として販売されたのが、この「Ryzen9 5950X」だ。
Ryzen 5000シリーズプロセッサーは他にも3種類のCPUを販売している。
・「Ryzen9 5950X(16コア/32スレッド)」
・「Ryzen9 5900X(12コア/24スレッド)」
・「Ryzen7 5800X(8コア/16スレッド)」
・「Ryzen5 5600X(6コア/12スレッド)」
そんな「Ryzen9 5950X」は、他のプロセッサと違いゲーム以外にも、製作(クリエイト)にも推奨されているCPUだ。
基本スペック(抜粋)
製品名 | AMD Ryzen9 5950Xプロセッサー |
---|---|
プロセス | 7nm(ナノメータ)プロセス |
ソケット | AM4 |
コア/スレッド | 16コア/32スレッド |
クロック(デフォルト・ブースト) | 3.4 ~ 4.9GHz |
L2キャッシュ | 8MB |
L3キャッシュ | 64MB |
PCI Expressバージョン | PCIe 4.0 |
最大メモリー速度 | DDR4:3200MHz |
TDP | 105W |
サポートテクノロジー |
・AMD「Zen 3」コア・アーキテクチャー ・AMD StoreMIテクノロジー ・AMD Ryzen™ Masterユーティリティ ・AMD Ryzen™ VR Ready Premium |
価格 | 106.000円〜 |
「Ryzen9 5950X」のすごいポイント
CPU構造が変更
Ryzen 3000番台のCPUで問題視されていたゲームの実動作問題が、Ryzen 5000番台から大きく改善されている。
1例として、3950XのCPU構造は以下の通りだ。
内部構造が「4コア = 1モジュール」っという構造になっており、それを複数搭載することでCPUを構成していた。
16コアであれば「4コア=1モジュール」を4モジュール CPUに搭載する計算だ。
しかし、これがゲーム性能やクリエイト性能に問題があった。
コアが、同じグループのキャッシュメモリーに接続するのは問題ないのだが、
コアから離れている別のグループのキャッシュメモリにアクセスする際、電子回路の距離が遠いため、一瞬コアからの電子信号が遅れることなる。
このコアとモジュールを繋ぐ電子回路の距離の影響で、データ処理の性能がIntelと比べて遅くなってしまっていた。
しかし 5000番台からはCPU構造が改良された。
(5950Xを例)
キャッシュメモリが16MB → 32MBにアップした影響で、「8コア = 1モジュール」にコアの構造が変化した。
データ処理の遅延が発生するパターンが少なくなったため、データ処理がスムーズに行えるようになった。
また、キャッシュメモリへの接続速度(周波数:IPC)が19%アップしているため。3000番台と比べてさらなる性能アップをすることができる。
まだ「8コア = 1モジュール」という壁はあるが、それでもかなり大きな性能アップだ。
動作クロックが上昇
クロック数が「Ryzen9 3950X」から0.2GHz上昇している。
Intelの5.3GHzにはまだ届かないが、コア数で圧勝しているので正直、Intelが窮地に立たされている状況。
AMDが5.0GHzの壁を突破してくる日は近い。
TDP(消費電力)がそのまま
これだけの性能アップが施されているが、TDP(消費電力)は「Ryzen9 3950X」と変化がなく105Wでの運用が可能だ。
動作クロックをあげるとTDPが上がってしまうのだが、IPCが19%上昇している影響でそれを打ち消している。
このTDPでクロック3.4 ~ 4.9GHzは本当にすごい。
懸念ポイント
CPU内部構造変化で増額
CPUの内部構造が変化(キャッシュメモリが16MB右32MBなど)したことで、製造コストが増加。
「Ryzen9 3950X」と比較すると約7000円ほど値上がりされた。
個人的に10万円内で納めて欲しかったところだ。
まだ完璧に遅延問題がクリアされたわけではない
キャッシュメモリが32MBに改良がされたが、8コア接続が現状最大のため、下の図の通り遅延箇所が存在する。
これがAMDの今後の対策課題となりそうだ。
逆に言い換えれば、性能アップの余地があるということでもある。
実機使用結果
ここからは私が実際に、このCPUを使用した結果を表記していく。
ベンチマークなどは、「パソコン工房」様や「PC Watch」様が出しているので、ガッツリ見る場合はそちらを参考にしてもらうといいだろう。
ただし、簡単なベンチマーク結果は表記させていただく。
ちなみに今回使用する機材は以下の通り
パーツ | 詳細スペック | 参考価格 |
---|---|---|
CPU |
Ryzen9 5950X 16コア / 32スレッド / 4.90 GHz / Socket AM4 |
106.480円〜 |
マザーボード |
MSI MEG X570 UNIFY ATX / AMD X570 / Socket AM4 |
33,000円〜 |
メモリ |
SMD4-U64G88H-32AA-D DDR4-3200 / 32GB(16GBx2枚) / ネイティブ / |
29,980円〜 |
CPUクーラー |
KRAKEN X73 120mmファン×3 / 簡易水冷 / |
24.680円〜 |
SSD |
970 EVO Plus 512GB NVMe SSD / 600 TBW / |
12,400円〜 |
グラフィックボード |
RTX 2070 Super 8GB GIGABYTE製 / トリプルファン / |
60,000円〜 |
ATX電源ユニット |
SuperFlower LEADEX V Gold 容量850W / 80+ Gold認証 / フルモジュラー式 / |
15,000円〜 |
ケース |
NZXT H710B ミドルタワーATX PCケース / NZXT / |
15,000円〜 |
ファン |
ケース付属品 前面に3個(120mm) / 背面に1個(140mm) |
ケース付属 |
OS |
Windows 10 Home 64bit パッケージ版 / インストールUSB付属 |
18,000円〜 |
Cinebench R23
「Cinebench」シリーズで最新のバージョンが出ていたので早速スコアを試してみた。
CPU(Multi core) | 25453 pts |
---|---|
CPU(Single core) | 1598 pts |
標準設定でもかなりの高パフォーマンスで高得点をたたき出す。
マルチ性能は16コアが効いてるので当然だが、
シングルでも高得点を出しているのが素晴らしい。
CPU温度も50℃とかなり余裕がある印象だ。
少し気になったのでオーバークロックして計測もしてみた。
今回はRyzen masterの「プレシジョンブーストオーバードライブ」でオーバークロックしている。
CPU(Multi core) | 28049 pts |
---|---|
CPU(Single core) | 1561 pts |
マルチは想像以上に得点が伸び、28049ptsをたたき出している。
逆にシングルは少しだが、得点が落ちてしまっていた。
微々たる差なので気にすることでもないが。
CPU温度も60℃と先ほどと大して変化がなかった。
電圧設定、メモリのオーバークロックなどを織り交ぜれば更なるスペックアップが望めるはずだ。
ちなみに、スクリーンショットはないが、「シングル」「マルチ」と30分間、負荷をかけ続けていたが、問題なく安定動作もしていた。
ゲーム環境
5Kモニター「prestige ps341wu」でのゲーム結果をいくつか出しておこう。
「モンスターハンターワールド アイスボーン」
画質設定は5120×2160でFPSは上限なし、グラフィックを手動の設定だ。
結果としては、60FPSには届かなかったが、50FPSを常に出し続けた。
この手のゲームをする分には十分なフレームレートと考えていいだろう。
メモリとグラボの影響もあるだろうが、CPUが働きかけてこの結果を出していることに変わりはない。
試しにモンスターとの戦闘をしてみたが、安定して50FPSを叩き出していた。
「APEX」
APEXも測定をしてみた。
FPSなので、実際はもっと高フレームレートが出せるのが理想だが、
5Kモニター「prestige ps341wu」の上限FPSが60FPSなので、ゲームも60FPSの頭打ちとなった。
しかし 60FPSを常に出し続けていたため、こちらも問題なくゲームを楽しむことができる。
設計ソフトRhinoceros
こちらは私がよく使用している設計ソフトだ。
この手の設計製作ソフトはシングルコアの性能が非常に重要になってくる。
試しに500MBのモデルデータから試してみる。
問題なくデータ処理ができており、動作も安定、問題を感じられなかった。
だが500MB程度のデータ量では正直実戦的ではない。
もっとデータ量の多いデータで試してみることにする。
結果、用意したのが2GBのデータ量を持つ3Dモデルだ。
使う人によってはもっと大きいデータ量の物もあるだろうが、私が個人で用意できるのはここが限界だったのでご容赦願いたい。
かなりのモデル量で構成された3Dモデルだが、こちらも問題なく処理ができていた。
モデル修正時のラグも少なく、処理エラーなどの問題も起こらなかった。
非常に安定して運用ができるといえるだろう。
VR環境での使用
先ほど説明した3Dモデルもそうだが、VRでの検証も行ってみた。
3Dモデルのほうはグラフィックボードの影響も受けやすいので、はっきりとは言いにくいが、問題ないように感じる。
そのほかの仕様ではどうだったのか?
結論、全く問題なしだ。
試しに「BIG SCREEN」っというVRアプリで動画鑑賞などをしてみたが全く問題なく、
CPUの処理がしっかりとなされており、フレームレートが落ちてVR酔いが起きるといったことも無かった。
画像内でも全く問題ないことがうかがえるだろう。
【結論】クリエイターなら迷わず買うべきCPU
結論としては、クリエイターなら迷わず購入するべきだ。っというところだ。
非常に高速なデータ処理を実現し、実戦で大きく活躍してくれることは間違いない。
intel有利と言われる、adobeソフトでも、かなり処理スピードは期待できるだろう。
検証結果としては、まだまだ試すべきところはあると思うが、私自身が実際に使用してみて、測定・感じた結果をつづらせたもらった。
ベンチマークの検証結果はいろいろなところで出ているが、実践の結果はなかなか触れているサイトがなかったので、参考程度になれば幸いだ。
ぜひ、あなたも購入し試してみてほしい!
【今回CPU検証に使用した製品】
【CPU】
【マザーボード】
【CPUクーラー】
【M.2 SSD】
【グラフィックボード】
【ATX電源】
【ケース】
【OS】
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