「ハイエンドマウス」
ロジクールから発売された「MX master 3S」。
ロジクールのビジネスパーソン向けのハイエンドマウスに位置する「MXシリーズ」の新型マウスだ。
2019年に発売された「MX master 3」のアドバンスドモデルで改良が施されたモデルとなっている
基本的な形状は「MX master 3」と変化はなく、ボタン数や重量、バッテリー性能にも変化はない。
大きな変更点は3つだ。
・マウスクリックが90%静音化
・Darkfieldセンサーが4000dpiから8000dpiまで対応
・Unifyingレシーバーから、Logi Bolt Bluetoothに変更
ユーザーの声を確実に反映されたアドバンスドモデルに仕上げられており、とても優秀なマウスに仕上げられている。
多くのビジネスパーソンにおすすめしたいハイエンドマウスだ。
さっそくレビューしていこう。
スペック・外観
スペック
メーカー | Logicool |
---|---|
製品名 | MX MASTER 3S(MX2300) |
カラー | ブラック/ホワイト |
サイズ | 8.43 x 12.49 x 5.1 cm |
重量 | 141 g |
ボタン数 | 9ヶ所 |
バッテリー | 70日間ほど使用可能 |
端子 | USB-C |
接続方式 | Logi Bolt Bluetooth |
価格 | 13,600円 |
外観
【内容物】
【表面】
上部のスクロールホイールは「MagSpeed電磁気スクロール」という技術が採用。
1ピクセル上で停止できるほど正確で、軽く静かな動作が可能だ。
また、マウスホイール下部にあるスイッチを押すことで「ラチェット式」「フリースピン式」を切り替えることができる。
これにより一度の回転でスクロールできる範囲を調整可能だ。
【側面:右】
右側は特にボタン配置はないが、薬指と小指が握り込みしやすいスペースが確保されている。
【側面:左】
左側にはカスタマイズ可能なボタン2つと、サムホイールが用意されている。
2つカスタマイズキーは豊富なカスタマイズが可能で、親指の待機位置から非常に押しやすい箇所に設置。
サムホイールは横スクロール以外にも、ショートカットキーの割り振りも可能だ。
もちろん、両方とも静音ボタンで仕上げられている。
親指を置く部分にはジェスチャー用のボタンが用意されている。
PC上での、起動中のアプリのウィンドウ管理や、仮想デスクトップ、ショートカットキーの起動など、非常に様々なカスタムが可能だ。
もちろんボタンは静音で、キーとしての硬さもそれなりにあり、誤作動が起こることはないだろう。
【充電端子部分】
ここはもちろん変更がなく、正義のUSB-Cを搭載
バッテリー持ちとしては約70日間の稼働が約束されている。
充電が切れたとしても有線マウスとして使用することができるので、充電が切れたとしても安心だ。
【充電ケーブル】
充電用の付属ケーブルは USB-A to USB-C。
Logi BoltのUSBワイヤレス
【裏面】
上部には電源のON/OFFスライドボタン。下部には接続先を指定するためのボタンが用意されている。
マルチポイント接続に対応しており、最大3台まで接続可能だ。
スライドパッドはLogicoolゲーミングでも使用されているプラスチックパッドが採用されており、スライドによるマウス操作が非常にスムーズだ。
専用アプリ「Logi Options+」
「MX MASTER 3S」のマウス設定は公式アプリ「Logi Options+」から設定可能だ。
必ずダウンロードするようにしよう。
初めて使うユーザーにもわかりやすいように、ボタンの詳細やマウスの詳細を説明してくれる。
ポインタ速度(DPI)の設定でセンサー範囲を8K DPIに拡大可能だ。
ユーザーの使用感に合わせてDPIを設定しよう。
DPIの変更結果はタイムリーに変更されるため、DPIの変化を捉えやすい。
サムホイールの設定は横スクロール以外も設定可能だ。
現状、横スクロールのページは少ないので、キーボードショートカットを割り振るのがおすすめ。
右側上部ボタンのカスタマイズ画面。
物理ボタンで扱いやすいので、多用するキーボードショートカットを割り振るのがおすすめだ。
右側下部ボタンのカスタマイズ画面。
こちらも上部ボタンと同様に、多用するキーボードショートカットを割り振るようにしよう
Easy Switch=接続先指定ボタン。
1・2・3と3つのデバイスに接続可能なので、自身の持ってるデバイスにそれぞれ接続するようにしよう。
ジェスチャー可動キー。
ジェスチャーキーを押しながらマウスを上下左右(合計4種類)のカスタマイズを登録可能だ。
アプリ別に別途カスタマイズすることも可能だ。
これはユーザーが使用しているアプリを自動認識し、あらかじめマウスに設定したアプリケーションごとのカスタムキーを起動することができる。
CADやAdobeアプリなど様々なソフトに合わせてカスタマイズすることで「MX MASTER 3S」のポテンシャルフルで活用できる
「MX MASTER 3S」の注目ポイント
手に馴染む計算されたマウス形状
前モデルの「MX Master 3」から形状をそのまま引き継いでおり、握り込みやすさは非常に素晴らしいものだ。
手のひら部分に余計な空間ができないように盛り上がり、親指は専用にアンダースカートが用意されている。
薬指と小指で握り込む箇所には、ゆとりがあるスペースが用意されている。
結果、自然な握り込みと配置でマウス操作ができるようになっている。
上部のボタン形状がゆったりと下に落ちる形状になっており、人間が自然と手に置いた時の形を意識して作られている。
ボタンの配置に関しても親指部分のカスタマイズキーは、上部に軽くずらすだけで押し込める設計になっており、直感的に操作することが可能。
サムホイールも同様に操作可能だ。
さらに アンダースカート部分にはジャスチャー用のボタンが搭載されており、最上位の「MX」の名に恥じない精錬されたマウスと言わざるを得ない。
静音ボタンが完全に無音
「MX MASTER 3S」のキーポイントとなるのが、この「静音性」だ。
従来の「MX MASTER 3」と比べると約90%もの消音化に成功している。
この静音化により場所を選ばずにマウス操作が可能だ。
今まではマウスのカチカチ音で周りに迷惑がかかることを考慮して、家でPC作業を行うことが多かったかもしれないが、「MX MASTER 3S」があれば気にすることなく、作業することが可能だ。
また、自宅での使用でも効果を発揮する。
例えばリモート会議、4・5人でリモート会議中に、カチカチと鳴り響かせてしまうっといった現象を抑えられる。
補足ではあるが、「静音化したのはいいけど、クリック感はあるの?」っと心配する方もいるだろう。
安心してほしい、静音になったからといってクリック感がなくなったわけではない。
しっかりと指先に掛かるボタン感は残っている。
操作上で問題になることはないと言えるだろう。
無線規格がLogi Bolt / Bluetoothに変更
ここはかなり優秀な設計が盛り込まれている。
Logi Bolt は企業セキュリティの高まる期待の応えるように設計された最先端のワイヤレスプロコトルだ。
デバイス自体がLogi Bolt に接続されている時、ワイヤレステクノロジーの貧弱性を軽減することができる。
またUnifyingレシーバーの機能である、1台のワイヤレスUSBで複数のLogicoolデバイスと接続可能な機能はそのままだ。
Logi Bolt接続以外にも、Bluetooth接続も可能になっているので、別のPCデバイスやタブレットに接続するのも容易。
ハイエンドに許されたアプリ 「Logicool Flow」も健在
MX Masterシリーズの特権とも言えるアプリケーション「Logicool Flow」も健在だ。
2つのPC間を専用ソフトで連携しておくと、同一のキーボードとマウスをシームレスに自動連携できるシステムだ。
これ以外にもファイルのコピー&ペーストができるため、マルチデバイスでの作業などに大きく貢献する。
多少癖はあるものの、データ移動の煩わしさが軽減するのでおすすめだ。
「MX MASTER 3S」の注意ポイント
ゲーミングマウスのようなキーマクロの設定ができない
ゲーミングマウスでは標準でついているオリジナルマクロキーは設定不可能な点は注意しておこう。
そのため、CADなどのコマンドプロンプトで起動するようなシステムについては、簡単には動作しない。
ただし、CADなどのエイリアス設定やショートカット設定であらかじめマクロをショートカット化しておけば起動は可能だ。
キーマクロの扱いには少し注意しておこう。
【結論】「全ビジネスパーソンにおすすめしたいハイエンドマウス」
結論、「全ビジネスパーソンにおすすめしたいハイエンドマウス」といえる。
操作性・カスタム性・握りやすさ、どれも素晴らしいハイエンドマウスで、扱っていてとても気持ちいい。
デバイスの安定性もさることながら、ソフトウェアの安定性も十分なため、安心して使用できる。
ただし、「MX Master 3」を持っている方は、無理に買い替えることはしなくてもいいだろう。
アドバンスドモデルとは言え、変更点が「クリックの静音化」「DPI倍化」「ワイヤレス規格変更」など、現状の「MX Master 3」に満足していれば、気にすることはない。
なので、「静かで、ハイエンドなマウス」がほしい方にニーズがある。
気になった方は是非、購入を検討してみてほしい。
あなたの作業環境が、確実に良くなることは間違い無いだろう。