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エントリー向けゲーミングルーターの「The Answer(答え)」【TUF Gaming AX4200レビュー】

「無線LANルーター」

無線環境の整備が必須となっている現在、ルーターの需要はどんどん高まっている。

PCでゲームするユーザーはもちろん、スマートフォンでのゲーム・在宅での業務やネットサーフィンにおいて、無線LANルーターは非常に重要な要素だ。

さらに、無線LANで接続するデバイス(スマートホーム等)が非常に多くなっている今、ルーターが接続可能なデバイス数も気にしなければならない。

そんな中で、多くのメーカーが様々な種類のルーターを販売しており、購入を検討しているユーザーは「どれを買えばいいのかわからないよ」っと感じていることだろう。

そんなあなたに、「The Answer(答え)」を提示させて欲しい。

それが、ASUS JAPAN株式会社から発売された無線LAN WiFiルーター
「TUF Gaming AX4200」だ。

インターネット性能(有線・無線)はもちろん、「ゲーミンググレードの多機能性」や「安定性・耐久性」を備え、値段も約18000円ほどに抑えられたエントリーに適した無線LAN WiFiルーターだ。

紹介したいことがたくさんあるので早速見ていこう。

こちらの記事は、ASUS JAPAN株式会社様より
プロダクトを提供いただきレビューしております。

スペック・外観

スペック

メーカー ASUS JAPAN株式会社
製品名 TUF Gaming AX4200
サイズ 265 x 189 x 177 mm
重量 547.4 g
CPU MediaTek MT7986A(クアッドコア、2GHz)
CPU詳細はこちら
メモリ(RAM) 512MB DDR3
アンテナ 4ヶ(180°首振り+3段階角度調整)
最大接続台数 64台
通信規格 IEEE 802.11a
IEEE 802.11b
IEEE 802.11g
IEEE 802.11n
IEEE 802.11ac
IEEE 802.11ax
IPv4
IPv6
ワイヤレススループット 2.4GHz 574 Mbps (1024QAM)
5GHz 3603 Mbps (1024QAM +160MHz)
Tx(送信機)/Rx(発信機) 【WiFIストリーム数】
2.4GHz:2T2R
5GHz:3T3R
インターフェース WAN:1 x 2.5 Gbps
LAN:4 x 1Gbps
USB:1 x 3.2 Gen1
ボタン Reset
WPS
Power on/Off Switch
各データレート 「a」 :6,9,12,18,24,36,48,54Mbps
「g」 :6,9,12,18,24,36,48,54Mbps
「b」 :1, 2, 5.5, 11Mbps
「n」 :300 Mbps
「ac」:2600 Mbps
「ax」:2.4G: 574 Mbps; 5G: 3603 Mbps
オペレーションチャンネル 【デュアルバンド】
2.4GHz
5GHz
電源 AC Input : 100V~240V
DC Output : 12V/2.5A (30W)
接続表記 「LEDにて確認可能」
パワー
2.4GHz
5GHz
LAN1-4
2.5G WAN
価格 18,000円

ASUSについて


ASUSTeK Computer Incは、台湾台北市に本社を置くPCおよびPCパーツ・スマートフォン・周辺機器の製造メーカーだ。
日本法人ではASUS JAPAN株式会社(エイスースジャパン) で登記登録されている。
※2012年10月よりASUSは「エイスース」と発音が統一。

ブランド名の「ASUS」は、ペガサス(Pegasus)に由来して付けられており、
「市場に問うすべての製品に高レベルの品質と独創性を吹き込むことにより、機知に富むペガサスが象徴する強さ、創造性、純粋さを具体的に実現する」
という意味を込めたと説明されている。

ASUSの展開するプロダクトは非常に独創的かつ性能が良く、プロダクトに使用されるパーツ品質も非常に高い。
展開しているプロダクトの保証も手厚いのもポイントだ。

展開している主なブランド及びシリーズとして

ROG(Republic of Gamers)」ブランド。

ゲームが好きだ・ゲーム楽しむ・そして、今までの常識を打ち破りたい全てゲーマーのために、最高ゲーム体験を提供してくれるブランド「ROG」。
性能はもちろんのこと、ゲーミングらしくLEDを活用するクールなデザインをしたプロダクトが多く、魅了されるユーザーも多い。

TUF(The Ultimate Force)」シリーズ。

軍用グレード仕様・それに近いスペックを搭載し、厳しいテストをクリアした非常に高い耐久性と安定を約束されたシリーズだ。
性能は一片の曇りなく優秀。見た目は「堅牢」なイメージを持ちつつ、最小限に抑えられたLED表現、ミリタリー好きには堪らないシリーズだ。

ProArt」ブランド

コンテンツクリエイターのために展開されたブランド「ProArt」。
スタジオ品質のディスプレイ・ワークステーション・独自のギミック・搭載している最高接続規格・さらにはISV認証と、ビジネスの現場で求められる最高位のプロダクトを展開。
また、iF Designや・Good Design®・Red Dotなど、国際的な賞も数多く受賞しており、
「映画・映像制作」「アニメ・ゲームデザイン」「写真」「グラフィックデザイン」「建築・工学」「プロダクトデザイン・製造」など、多岐にわたり活躍されている。

今回の無線LANルーター「TUF Gaming AX4200」は、「TUF」シリーズからのプロダクトだ。

外観

【基本同梱物】

ルーター本体・電源アダプター・イーサネットケーブル・その他書類(クイックスタートガイド・保証書)となっている。

【本体上面】

全体的に黒で構成されており、TUFのロゴが金で装飾されている。
各接続情報を目視できるLEDランプも確認しやすい。(LEDランプは設定で点灯ON/OFF切り替え可能)
物理アンテナも4ヶ装備されており、非常に頼もしい見た目だ。

【本体正面】

デザイン性のあるスリットが施されている。

【本体側面】

【本体裏面】

廃熱性能を高めるスリットはしっかりと設けられており、基盤もある程度浮いているため熱を逃す空間がしっかりと確保されている。

そのほかにルーターが滑らないようにゴム材が4辺に装備されて、壁掛け用の孔も施されており、設置に関する対策は全く問題ないだろう。

【インターフェース】

各インターフェースには、しっかりと意味合いを示すテキストが印字されているため、非常にわかりやすい。

WANは2.5/1Gbpsポートとなっており11ax(WiFi6)のポテンシャルを発揮してくれる。

マルチギガビットの高速有線接続用に、LAN1・2に「LAN Aggregation」が備えられており、有線接続を2Gbpsで接続できるようになっている。

【アンテナ】

アンテナは180°首振り+前方3段階角度調整が行える。

「TUF Gaming AX4200」の注目ポイント

高速無線接続規格 WiFi6に対応


「TUF Gaming AX4200」は、高速無線接続規格「WiFi6」に対応している。

WiFi6(11ax)は、現在日本で一般的に手に入れられる無線の最高規格で、9.6Gbpsの最大通信速度に対応している。
2.4GHzと5GHzの2つのオペレーションチャンネル(周波数帯)が使用でき、接続を行うデバイスのバッテリー消費を抑えることもできるため、現在の無線規格のスタンダートと言えるだろう。

「2.4GHz」と「5GHz」の違いとは?

「2.4GHz」は周波数が低く、壁や床などの遮蔽物強いため遠くまで電波が届きやすいという特徴がある。
その反面、様々なデバイス(IH・電子レンジ・その他ITデバイス)で2.4GHzの電波が使用されているため、電波干渉による通信速度低下が起こる場合がある。

「5GHz」はWiFi専用に電波で、他のデバイスとの電波干渉が起こりにくく、接続速度が非常に高いのが特徴だ。
ただし、電波が届く範囲が短く、壁などの遮蔽物があると電波が弱くなりやすい

「TUF Gaming AX4200」は、接続条件を整えることで、5GHzで「3603Mbps」+2.4GHzでは「574Mbps」=4200Mbpsの高速通信が可能だ。

WiFi6の特徴である「OFDMA(直交周波数分割多元接続)」にも対応している。

この「OFDMA」があると、多台数の機器が同時にWiFiでルーターに接続した際に通信待ちが発生せず、全てのデバイスで快適にネット接続が可能になる。

IoT(Internet of Things)がスタンダードになってきた現在において、「WiFi6」対応は絶対だ。
「TUF Gaming AX4200」はしっかりと抑えている。

ちなみに、同時接続可能台数は「64台」と非常に多く、小規模のビジネスオフィスでも真価を発揮する。

マルチギガビットによる 高速有線接続

「TUF Gaming AX4200」のLAN1・2インターフェースは「LAN Aggregation」が備えられており、二つのLANを組み合わせて使用することで、有線接続速度を「2Gbps」まで高めることができる。
※厳密にいうと、2つの1Gbpsを良い具合に使い分けて、システム上トータルのネットワーク性能で2Gbpsを実現している。

ゲームとしての活用も有りだが、私個人としてはビジネスシーンでも使いたいところだ。

NASの基本的な例だが、リンクアグリケーション接続でNAS(ネットワークHDD)に接続し、NASとの通信速度を高める。っというもの。
個人事業主や小規模の会社でNASを構築している場合は、非常に嬉しい技術だ。

豊富なゲームモードの設定が可能

「TUF Gaming AX4200」をレビューする上で重要なのが「ゲームモード」だ。

ゲームモードに関するシステムは「Open NAT」「モバイルゲームモード」「アダプティブQoS」の3つ用意されている。
それぞれ説明させてもらおう。

「Open NAT」=オンラインゲームのポート開放が簡単になる

オンラインゲームでポート解放が可能なゲーム(マイクラ・ARK・CoD等)を、最適なポートフォワーディングルールで簡単に作成できる機能だ。

ルーターの設定画面から「Open NAT」を選択し、「ポートフォワーディングを有効にする」のスライドスイッチをONにする。

「ゲームタイトル」から、ポート解放したいゲームを選択し、プレイするプラットフォーム・機器の固定したIPアドレスを入力する。
(ゲームが見つからない場合は「+追加」から探してみよう。)

最後に「適用(OK)」をクリックし完了となる。

今まで面倒だったポート解放が、かなり簡単に設定できる便利な機能なので必ず使って欲しい機能だ。

「モバイルゲームモード」=モバイルゲームの通信を優先できる

スマートフォンやNintendo SwitchといったWiFi接続をしてゲームをする際に、接続が強固になり安定する。

こちらも設定方法が非常に簡単で、スマートフォンのASUS Router APPを起動し、画面右下にあるゲームパッドマークの「モバイルゲームモード」をタップ。

「モバイルゲームモード」の画面が出たら下の「開始」をタップするだけだ。

ちなみに停止するときは下の「停止」をタップするだけでOK。

PCからも設定はできるが、ASUS Router APPから行うのが一番早くてストレスフリーだ。

「アダプティブQoS」=通信の優先度を指定できる。

最後が「アダプティブQoS」だ。

これは有線/無線接続を問わずに、WiFiルーターを経由して通信されたカテゴリーに応じて優先度を指定して、接続を安定させる機能だ。

設定できる項目は複数あり「ゲーミング」「メディアストリーミング」「テレワーク」「eランニング」「ブラウジング」「ファイル転送」「その他」っとなっている。

こちらも設定は簡単で、ASUS Router APPの右上にある「メーター」マークをタップする。

あとは優先させたいカテゴリーを選ぶだけだ。

ただし、「アダプティブQoS」はONにしたままだと、選択されたカテゴリー以外のものは優先から外れている状態になってしまっている。
事が終わり次第、「アダプティブQoS」は無効化するようにするべきだろう。

無効化に関してはAPPの右下にある歯車マーク「設定」から、「QoS」→「QoS」→「QoSを有効化」をOFFにすることで、無効化が可能だ。

以上3つがゲーミングに関する設定だ。

どれもとても便利な機能なので必ず活用するようにしたいところだ。

セキュリティの強固さ

「TUF Gaming AX4200」はセキュリティー性能も必見だ。

ASUS独自の「AiProtection」というトレンドマイクロ社の技術を採用したネットワーク保護機能を搭載しており、安全なネットワークを確立してくれる。

試しに悪質そうなサイトを歩きまわっては戻りっと複数回試し確認すると、しっかりとブロック及びアクセス制限された。

「AiProtection」の性能は間違いないと言えるだろう。

また、「ペアレンタルコントロール」というフィルター機能も搭載。

「ウェブ & アプリケーションフィルター」機能をONにすることで、有害なウェブサイトの表示をブロックし、不要なアプリケーションへのアクセスを制限する事が可能だ。

「AiProtection」に関する詳しい情報はこちらからも確認可能だ

独自機能「VPN Fusion」

独自機能の「VPN Fusion」にも注目だ。
「少しビジネス寄りな機能だ」っと私は認識しているが、かなり面白い機能なため是非知って行って欲しい。

簡単に説明すると「ルーター側に各VPN接続を確立させる」機能だ。

一つの例になるが、
会社のノートパソコンを自宅に持ち帰って作業する場合、本来であれば「ノートパソコン」がオフィスのVPN接続をする設定が必要になる。

しかし、「VPN Fusion」で「TUF Gaming AX4200」に予めオフィスのVPN情報を設定しておくと、自宅のWiFiに接続するだけでノートパソコンがオフィスのVPNに接続できるようになる。
※サーバーリストは16ヶ登録可能で、最大で4つまで別々のVPN接続が可能なようだ。

接続するデバイスが、ルーターを介して接続するだけでVPN接続が可能になるため、VPN設定が行えないデバイスにも接続権が得られる。

少しばかりコアな機能に感じるかもしれないが、テレワークが盛んになっている現在においては、まったく使わないとは言い切れない機能だ。

「こういうこともできる」っという事を頭の片隅に置いておいても良いだろう。

ちなみに、VPNに関するセキュリティー機能として「インスタントガード」という機能も搭載されている。

公共のWiFiを使用する際、自宅とデバイスの間に安全なVPNを構築することができる。

「AiMesh」によるメッシュネットワークを構築可能

無線接続の環境が広く一台のルーターだけでは、エリア全体をカバーできなかったり、
無線が届きにくい部屋(コンクリート)などに、安定した通信を確立したいとき、
「AiMesh」というシステムを使って、無線接続可能なネットワークの範囲を広げる事が可能だ。

AiMeshに対応したASUSのルーター同士を「無線接続」する事で、メッシュネットワークを構築する事ができる。

設定も非常に簡単で、
①ベースのルーターをネット接続後、別のルーターの電源を入れる。
②ルーターの設定画面の「AiMesh」から「AiMesh ノードの追加」をクリックし、ルーターを検出する。
③検出画面が出て、接続可能なルーターが出たら、それをクリックし接続。

以上の3ステップで完了だ。

「AiMesh」に関する情報はこちらからも確認可能なので、時間があれば見に行ってみて欲しい。

簡易NASの構築が可能


「TUF Gaming AX4200」のインターフェースには、USB3.2 GEN1が搭載されている。

このUSBポートに、USBストレージを接続しすることで、簡易NASを構築する事が可能だ。

他にもインターネット向けに開放して、オリジナルのクラウドストレージも構築できる。

「TUF Gaming AX4200」の注意ポイント

動作モードに注意

「TUF Gaming AX4200」を使用する上で注意する点が「動作モード」だ。

ルーターモードで使用するのであれば、「TUF Gaming AX4200」のすべての機能を活用できる。

しかし「アクセスポイントモード」で活用した際、ルーターの機能が大きく制限されてしまい、「TUF Gaming AX4200」の様々な便利サービスを使用する事ができない。

使用する場合は、可能な限りルーターモードで使用したいところだ。

通信速度測定

「Ookla Speedtest®︎」測定

「nPerf」測定

【結論】

「TUF Gaming AX4200」はいかがだっただろうか?

ルーターとしての通信品質はもちろんのこと、ゲーミングシステムやセキュリティーシステムに関する機能がふんだんに搭載された非常に優秀なルーターではないだろうか?

システムの設定も非常に簡単に行えるよう設計されている上、シンプルに操作できるため、通信にそこまで詳しくない私でも簡単に扱う事ができた。

18000円ほどで購入できる無線LANゲーミングルーターでここまで贅沢な仕様の製品も珍しい。
他のゲーミングルーターだと、かなり高額でここまでシステムが揃ってないことも多い。
このことから私は、「TUF Gaming AX4200」は無線LANゲーミングルーターとして非常に推したいプロダクトだ。

この3年でインターネット回線も強化され、対応地域が広がった。
使用するデバイスもWiFi6対応の物が増えていき、無線LANルーターの買い替えを検討している方も多いはず。

あなたの通信環境に「TUF Gaming AX4200」はいかがだろうか?

TUF Gaming AX4200:製品ページはこちら
ASUS Router APPのダウンロードページはこちら

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